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INTERVIEW​

耕司さんUターン編

耕司さんUターン編

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INTERVIEW 01

「帰りたくない」と思っていた島に帰ってきた。

【KONNE lunch&cafe 店主】 藤田耕司さん・愛​(めぐみ)さん

小値賀島の中心部の笛吹地区にある飲食店「KONNE lunch&cafe」のご夫婦。耕司さんは小値賀出身で高校卒業後は福岡に就職した後、2016年に小値賀にUターン。介護の仕事やキッチンカーの仕事をした後、2021年、福岡出身の愛さんとの結婚を機に、念願だった自分のお店をオープン。観光客はもちろん、幅広い世代の島民も訪れる人気の飲食店を経営しています。

笛吹商店街の本通りを脇道に入って少し歩いたところにある飲食店「KONNE lunch&cafe」。歴史民俗資料館のすぐ下にあるので、観光客もよく訪れるというお店は、いつもたくさんのお客様で賑わっています。木のぬくもりを感じられる明るい店内は、古民家を改修した気持ちの良い空間で、ゆっくりと食事が楽しめます。今回は、日頃から島民に愛されるキャラの持ち主の耕司さんと、優しい笑顔で支える奥様の愛さんに、それぞれUターン、Iターンのきっかけのお話を伺いました。

-耕司さんは、高校を卒業してから福岡に就職されて、その後7年前に小値賀に帰ってこられたとのことですが、どんな 経緯で戻ってこられたのですか?

ずっと福岡に住んでいたんですけど、祖母の介護が、母親が大変ということで「帰ってこないか」と言われたのがきっかけです。本当は自分的には帰りたくなくて、ずっと福岡で生活するつもりでいたんですけど。ただ、福岡で介護もしていたので、最終的には「自分しかいないかな」と思って「帰ろう」という決意で、7年前に小値賀に帰ってきました。

 

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-久しぶりに小値賀に戻ってきてからは、どんな想いで暮らしていましたか?

ばあちゃんを自宅で介護しながら、自分も小値賀の介護施設でたぶん3年位働いていたのかな。それで、自宅でばあちゃんを看取って。改めて小値賀に住んでみて、やっぱり落ち着くし、人もいいし、「自分はここで生きていくんだな」という感じで思ってきて。「暮らしていこうかな」ということで、小値賀に住もうかなって思いました。

ー小値賀に暮らしてから、どういうふうに心境が変わっていったのですか?

島に帰ってきて1.2年は(福岡に)帰りたくてしょうがなくて。「(福岡に)帰りたい!帰りたい!」と思ったけど、やっぱりこっちに居る友達だったり知り合い、そういう人たちに囲まれて生活していて、「ここでの時間をゆっくり暮らしていこうかな」っていう風な感情になってきたのかな。福岡に行くと「早く島に帰りたいな」みたいな感覚に、だんだんだんだん変わっていったかもしれないですね、気持ち的に。

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ー島に戻ってきて、お友達や仲間と過ごす時間を楽しめたこともよかったことなんですね。耕司さんが感じる小値賀のいいところはどんなところですか?

人付き合いというか、結構友達もたくさんいることですかね。向こうでは、挨拶とかもしないけど、こっちではすれ違ったら絶対挨拶するし、車で走ってても、すれ違うときは手を挙げるし。小値賀はやっぱり「人」じゃないですかね。いいところと言えば。


ー戻ってきていろんなことにチャレンジしている耕司さんですが、自分の中で力になっているものは何だと思いますか?

福岡に、結構小値賀の幼馴染がいて、小値賀に帰るって言ったら送別会をしてくれて。
その子たちも小値賀は自分達の故郷だし、帰りたいけど帰れない事情がそれぞれあるとは思うけど、僕がこうやって帰るってなった時に「小値賀を頼む」じゃないけどね、「ちょっと盛り上げてくれ」みたいな感じで、背中を押してくれた同級生や幼馴染がいたから、たぶん小値賀でこうやって、今も頑張っているのかなとは思いますね。


ー仲間の存在って大きいですよね。小値賀で頑張っている耕司さんの活躍を喜んでいる友達が多いんじゃないですかね。耕司さんのように、これから小値賀島へのUターンを考えている人へメッセージをお願いします。

自分もそうだったけど、高校を出るときは「絶対島に帰らない!」みたいなそういう空気感があって「絶対小値賀に帰ってこない!都会で頑張るんだ!」みたいな感じで思って、外へ出てから、またこうやって十何年して帰ってくることになったけど。

都会で生きてきて感情が多分変わっていったのかな。島に戻ってきて、生活がゆっくりな時間だし、やっぱり戻ってきてよかったなと思っています。

決断するのが、もうね、すごく勇気がいったんですけど、自分も。でもいざちょっと前に進めばたぶん大丈夫。全然小値賀でも、コンビニとか何もないけど。でもねぇ、そんなのいらなかったし、住んでみて。

一歩前へ出て、帰ってきてみれば、昔とは全然違った小値賀が見えるんじゃないかなと思うので、ぜひ一歩前に進んで、小値賀に帰って来てもらえればと思います。