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ある時、父が京都にお寺のおじいちゃんおばあちゃんたちとお寺参りに、本山詣りにやってきて挨拶に伺ったんですけども、私を見た時におじいちゃんおばあちゃんがすごく喜んでくれて。「お寺の息子さんが会いに来てくれた!」みたいな感じで、ものすごく喜ばれたのがずっと忘れられなくて普通に仕事しながらも、小値賀では自分のことをこんなに思ってくれる人がいるのに、これでいいのかなっていう思いがどんどん大きくなってきて、27歳の時に帰ろうと思いました。

INTERVIEW 05
結婚・子育て編

一度しかない人生、​

​自分らしい選択

笛吹商店街から少し離れたところにある、長崎の文化財「万日堂」が建立されている場所にあるお寺「阿弥陀寺」。島内でも檀家さんも多いお寺ですが、2019年に親子教室を開校してからは、毎月1回の集まりに、親子が遊びに来る賑やかなお寺になりました。お二人の温かい人柄に引き寄せられてきています。

 

今回は、阿弥陀寺の住職であり、親子教室のサポートをする好秀さんと、親子教室を開校した奥さんの奈津子さんに、移住のきっかけや、親子教室についてお話を伺いました。

【阿弥陀寺 住職と坊守】

中村好秀さん・奈津子​さん

阿弥陀寺でサラナ親子教室を開校しているご夫婦。好秀さんは小値賀出身で高校卒業後は島外に就職した後、27歳の時に小値賀にUターン。その後、小値賀町にインターンシップで来た奈津子さんと出会い、結婚。奈津子さんは千葉県出身で、大学生の時のインターンシップがきっかけで小値賀が好きになり、好秀さんとの結婚を機に小値賀に移住。3人のお子様の子育てをしながら、2019年に島の親子が気軽にお寺に集まれる場を作りたいという想いで、サラナ親子教室を開校しました。

ある時、父が京都にお寺のおじいちゃんおばあちゃんたちとお寺参りに、本山詣りにやってきたので挨拶に伺ったんですけども、私を見た時におじいちゃんおばあちゃんがすごく喜んでくれて。「お寺の息子さんが会いに来てくれた!」みたいな感じで、ものすごく喜ばれたのがずっと忘れられなくて普通に仕事しながらも、小値賀では自分のことをこんなに思ってくれる人がいるのに、これでいいのかなっていう思いがどんどん大きくなってきて、27歳の時に帰ろうと思いました。

実際に小値賀に1ヶ月間滞在しました。その中で担当だった方が”小値賀のためにできることなら何でもやる”っていう熱い方で、自分自身は自分が住んでいる町のために何かをする!自分がこの町の町民だ!っていう意識はあんまり持って暮らしてきてなかったので、熱い想いに驚きつつも感動してすごいなって思いました。

小値賀にいる間にも行くところ行くところで、小値賀のためにと頑張ってらっしゃる大人に出会って、私も小値賀のことが大好きになっていました。

東京での生活もすごく充実していたので、悩んだところもあったんですけども、好秀さんと出会って、一度しかない人生でどちらの方が自分らしいかなっていうことを考えました。

3歳になるとだいぶ病気しなくなるので、その限られた時期だけきつくはありましたけど、今は病気しなくなったので、とても楽になりました。

小値賀の子育てで良かったことは、子どもが島の宝として島の方たちに見守られて大切にされているところが良かったなって思います 子どもさんに食べさせてあげてって言っていろいろなものをいただく機会も多いですし、子どもの成長を喜んでもらっているのがとても嬉しいです。子どもたちはそんな小値賀が大好きで、都会に出かけてもやっぱり小値賀がいいってい言ってます。

子どもさんに食べさせてあげてって言っていろいろなものをいただく機会も多いですし、子どもの成長を喜んでもらっているのがとても嬉しいです。子どもたちはそんな小値賀が大好きで、都会に出かけてもやっぱり小値賀がいいってい言ってます。

3歳になるとだいぶ病気しなくなるので、その限られた時期だけきつくはありましたけど、今は病気しなくなったので、とても楽になりました。

小値賀の子育てで良かったことは、子どもが島の宝として島の方たちに見守られて大切にされているところが良かったなって思います。

ー小値賀での出産・子育てについて教えてください

奈津子さん:大変だったことは、通院が、体力的にきつかったかなっていうのはあります。特に私は母乳で育ててたので、母乳をあげている途中の乳児を連れて上の子の病院に二人を連れて行くっていうのが結構大変で、(子供が)中耳炎になりやすいと何回も佐世保に行かないといけなくて、耳鼻科と小児科が小値賀にないのは不便だなっていうのはその時思いました。
(※現在は、月1回の小児科外来があります)

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ー東京から長崎の離島へ

 移住の決め手は何だったのでしょうか?

奈津子さん:私はもともと地域づくりや教育に関心があって、人と人が出会うようなきっかけの場所をつくることや、人が成長する姿を見るのが好きでした。

地方の過疎化について、都会に住んで考えるのではなく、自分自身が大好きな小値賀に住んで、自分ごととして一生考えて取り組んでいくことをしたいなっていう風に、好秀さんとお付き合いをしながら思うようになりました

大変そうだけれども、好秀さんと一緒だったら楽しくやっていけそうだなっていうのが移住の決め手でした。

スタッフ:幸せですね

​好秀さん:お恥ずかしい(笑)

ー東京から長崎の離島へ

 移住の決め手は何だったのでしょうか?

奈津子さん:私はもともと地域づくりや教育に関心があって、人と人が出会うようなきっかけの場所をつくることや、人が成長する姿を見るのが好きでした。大学で日本ではお寺や神社の数がコンビニの数よりも多いとを学び、お寺が地域に果たせる役割が大きいことがわかっていたので、私が大好きな小値賀のお寺に嫁ぐことで、今の東京の仕事とは違う形で、自分にしかできないことができるかもしれないな、と思いました。

大学で日本ではお寺や神社の数がコンビニの数よりも多いとを学び、お寺が地域に果たせる役割が大きいことがわかっていたので、私が大好きな小値賀のお寺に嫁ぐことで、今の東京の仕事とは違う形で、自分にしかできないことができるかもしれないな、と思いました。

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やっぱり旅行だと分からないので、そういった(地域の)中に入っていけるようなことをしたいなっていうふうに思っていて、たまたま国土交通省がやっている地域づくりインターンという事業を知って、応募しました。

ー奈津子さんが小値賀に来たきっかけを教えてください

奈津子さん:大学で地域づくりの勉強をしていて、都会にしか住んだことがなかったので、地方の活性化とかを考える時に、実際、田舎の方たちはどういう暮らしをされたり、どういう考えをされてらっしゃるのかなというのが

ー奈津子さんが小値賀に来たきっかけを教えてください

 

奈津子さん:大学で地域づくりの勉強をしていて、都会にしか住んだことがなかったので、地方の活性化とかを考える時に、実際、田舎の方たちはどういう暮らしをされたり、どういう考えをされてらっしゃるのかなというのがやっぱり旅行だと分からないので、そういった(地域の)中に入っていけるようなことをしたいなっていうふうに思っていて、たまたま国土交通省がやっている地域づくりインターンという事業を知って、応募しました。

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​大学を卒業してからは、まだ父が50台前半で、まだまだ元気だったので、しばらくちょっと社会勉強をしようと思って、趣味がバイクなんですけども、オートバイ用品店で働いていました。

ー好秀さんが小値賀に帰ってきた経緯を教えてください。

好秀さん:私の父がお寺の住職だったので、小さい頃から”跡を継ぐのだ”という思いはもともとあって、当時からお寺の行事の手伝いとかはしてましたので、自然とお坊さんの資格を取るというところまでやったんですね。​

ー好秀さんが小値賀に帰ってきた経緯を教えてください。

 

好秀さん:私の父がお寺の住職だったので、小さい頃から”跡を継ぐのだ”という思いはもともとあって、当時からお寺の行事の手伝いとかはしてましたので、自然とお坊さんの資格を取るというところまでやったんですね。

​大学を卒業してからは、まだ父が50台前半で、まだまだ元気だったので、しばらくちょっと社会勉強をしようと思って、趣味がバイクなんですけども、オートバイ用品店で働いていました。

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INTERVIEW 04
暮らしの楽しみ方編

地域の器の大きさが

​親子の体験の基になる

みんな小値賀の人は、他人をほっとかないというか。

やっぱり基本的には受け入れてくれる姿勢でいてくれたってのが一番大きいかなと思います。

奈津子さん:まずは小値賀を訪れて、小値賀の魅力を知ってもらいたいなと思います。もし小値賀に移住したとして、私もなかなか慣れないところもあったりもしたんですけども、『植物の木でも新しい土地に植えたら1年は馴染むのにかかる』っていう言葉を聞いて、焦らずに人間だからもっとかかると思って、焦らずにですね。移住前からの自分が好きなことや興味があることが、小値賀暮らしを楽しむことを助けてくれるんじゃないかなって思います。

ー小値賀へのU・Iターンを検討されている方に一言お願いします。

 

好秀さん:小値賀に帰ってきてすぐは、何かを最初にやるというのが一生懸命だと思うですね。自分のことが中心で考えて、いっぱいやっていくと思うんですけれども、仕事がうまくいったり、周りとお付き合いができてくると、そこから都会の生活と違って、やはり地域とのつながりっていうのを感じることができるようになってくるので、帰ってきたら少し余裕が出たら、ぜひ周りとのつながりを作っていくと楽しくなるのかなと思います。

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移住前からの自分が好きなことや興味があることが、小値賀暮らしを楽しむことを助けてくれるんじゃないかなって思います。

奈津子さん:私は、島ならではの人のつながりを感じられるような経験や、自然を活かした経験をいっぱいさせてあげたいな と思っています。

都会になるとそこの器がないので、家族だけではどうしても忙しくて時間も取れないという形になるので、しっかり時間を作ってあげられるというところが一番の”体験のもと”なのかな。

それがあって、一緒に海に行ったり、バーベキューしたりとか、そういう体験につながっていくのかなと最近思うようになりました。

都会になるとそこの器がないので、家族だけではどうしても忙しくて時間も取れないという形になるので、しっかり時間を作ってあげられるというところが一番の”体験のもと”なのかな。

それがあって、一緒に海に行ったり、バーベキューしたりとか、そういう体験につながっていくのかなと最近思うようになりました。

奈津子さん:私は、島ならではの人のつながりを感じられるような経験や、自然を活かした経験をいっぱいさせてあげたいな と思っています。

ーこれから子どもたちに体験させたいことはありますか?

 

好秀さん:最近思っているんですけども、体験をするって言ったら外にあるっていうイメージだったんですが、実はそうじゃなくて内側にあるのではないかなと。

小値賀でいる良さって、通勤する時間がないとか、子ども園に送迎する時間が短いとか、親子の時間が作りやすいというところがあるので、親と子のつながりをしっかりと作る地域の人たちが親に近いような形で見守ってくれるっていう、この器が大きいんだ、と思っています。

ーこれから子どもたちに体験させたいことはありますか?


好秀さん:最近思っているんですけども、体験をするって言ったら外にあるっていうイメージだったんですが、実はそうじゃなくて内側にあるのではないかなと。

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お寺の夕方の除夜の鐘とかを子どもたちが参加できるように始めたりもしたんですけど、連絡がしやすいというか、向こうも来やすいし、そういう新しいつながりもできたり。夏祭りを開催したときは、そのスタッフをお寺にいつもお参りしているお檀家さんに頼んだら、後日、公園の横を通ったお子さんから「あ、お祭りのおばちゃん!」と言ってもらったのが、すごい嬉しかったと仰っていたので、これからは、世代間交流がもっと活発にできるようになったらいいなって。

今では教室の運営をサポートしてくれるお友達もできたり、親子で参加するのは楽しみにしてくれたりしている方たちがいらっしゃるので、それがとてもやりがいに感じて嬉しく思っています。

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自分の子どもの年齢ではない保護者の方とは話す機会ってあんまりなかったりもするので、親子教室をすることで、いろいろな年齢層のお母さん方と知り合いになれて、本当にやってよかったなと思っています。

お寺の親子教室には、小値賀で今子育てを頑張っていて、私の教室にも共感してくれるお母さんたちが集まってきてくれるようになったので、友達も作りやすくなりました。自分の子どもと同級生の保護者の方たちとは話す機会も多いんですけれども、自分の子どもの年齢ではない保護者の方とは話す機会ってあんまりなかったりもするので、親子教室をすることで、いろいろな年齢層のお母さん方と知り合いになれて、本当にやってよかったなと思っています。

友達が増えていく中で、土日に親子で集まれるような場所があまりなかったので、お寺で親子が集まれるような場所を作りたいなと思うようになっていきました。もともと(そういうことを)したいなっては思っていて、どうしたらできるかなと考えていて。ちょうど浄土宗で”サラナ親子教室”という乳幼児向けのお寺で開く親子教室知って、それを20年実践されていて、それを自分のお寺で開講できるようにインストラクターを養成する講座を開催していたので、ずっと気になっていました。行きたいなと。自分自身が子育てで忙しくてなかなかできなかったようなこととか、これをやってもらったりしたら嬉しいだろうなとか、自分もやったら楽しいだろうなというものを考えて、親子の親子教室のテーマ遊びとして取り入れています。

ー島の生活には どのように慣れていきましたか?

 

慎一郎さん:まず来てすぐ、消防団に入団をさせてもらいまして、(衆子さんの)弟が先に消防団に入っていて、そのツテで同じ分団に入って、そこから定期的に訓練だったり、(機械の)点検とかとかもあったので、変な話、最初の頃は強制的に

島の人たちと接する機会を作ってもらえました。

ー島での暮らしに不安はありませんでしたか?

 

奈津子さん:小値賀はインターンで来ていたので、全く初めてではなかった分安心でした。島の暮らしのことなどは旦那さんやお母さんが教えてくれてたので大丈夫でした。

ただ、気の合う友達作りが最初は難しかったですね。その中で、絵本の読み聞かせのボランティアに入ったり、女性消防団に入ったりして友達ができました。

子供が出来てからは、子連れで参加する親子広場や保護者の集まりなどに参加して、徐々に友達も増えてきました。​

ー島での暮らしに不安はありませんでしたか?

 

奈津子さん:小値賀はインターンで来ていたので、全く初めてではなかった分安心でした。島の暮らしのことなどは旦那さんやお母さんが教えてくれてたので大丈夫でした。

ただ、気の合う友達作りが最初は難しかったですね。その中で、絵本の読み聞かせのボランティアに入ったり、女性消防団に入ったりして友達ができました。

子供が出来てからは、子連れで参加する親子広場や保護者の集まりなどに参加して、徐々に友達も増えてきました。​

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お寺の親子教室には、小値賀で今子育てを頑張っていて、私の教室にも共感してくれるお母さんたちが集まってきてくれるようになったので、友達も作りやすくなりました。自分の子どもと同級生の保護者の方たちとは話す機会も多いんですけれども、

小値賀でいる良さって、通勤する時間がないとか、子ども園に送迎する時間が短いと

か、親子の時間が作りやすいというところがあるので、親と子のつながりをしっかりと作る地域の人たちが親に近いような形で見守ってくれるっていう、この器が大きいんだ、と思っています。

奈津子さん:まずは小値賀を訪れて、小値賀の魅力を知ってもらいたいなと思います。もし小値賀に移住したとして、私もなかなか慣れないところもあったりもしたんですけども、『植物の木でも新しい土地に植えたら1年は馴染むのにかかる』っていう言葉を聞いて、焦らずに人間だからもっとかかると思って、焦らずにですね。

【阿弥陀寺】

住所:小値賀町笛吹郷1512

☎︎ 0959-56-2164

※駐車場あり

都会で働いている時に、小値賀の檀家さんとの出会いがきっかけでUターンした好秀さんと、インターンシップで小値賀と出会い、好秀さんとの結婚をきっかけに小値賀にIターンした奈津子さん。

自分らしい生き方をしたいという想いと、お寺に嫁ぐことで自分が大好きな小値賀に果たせる役割があるかもしれないと思う気持ちがあったからこそ、こうして二人で協力して活動を続けて居られるんだと思います。親子で気軽に集える場をお寺に作ることで、自然と仲間や友達も増えて、居心地の良い場ができています。

今回、小値賀の魅力や親子教室についてお話をされている二人の姿は素敵でした。

お寺で親子教室を開催することで気軽に集える場になり、いろんな世代の方が集まり、自然と居心地のよい空間ができ、子育てもしやすい環境、人付き合いが作れるんだということを、今回のインタビューでも改めて実感させていただくことができました。

これからもお二人が運営するお寺での親子教室をきっかけに、島に住む人はもちろん、島外から来られる方との出会いの場がいろいろと増えていくことを願います。

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